「協会設立にかける想い」~解決か、成長か、維持拡大か~ 理事長 千野和利
第四弾は、「解決か、成長か、維持拡大か」についてです。
ー解決か、成長か、維持拡大か。シナリオは描けそうですか。
最適なバリューチェーンを構築するという事から考えますと、一番大切なポイントは持続可能な商取引ができるか。
つまり島内におけるオピニオンリーダー的な生産者の育成が急務です。
家族の為に前向きに頑張る、結果として島を少しでも元気にできる。その為には常に昨日より今日、今日より明日と、何かを求め続ける生産者の人達をバックアップしたい。
—前向きな生産者を育成する方法とは。(マーケットマインドを持ってもらう為には)
その為には実践を通して食品産業に携わる様々な人々との交流を通して肌で感じ、学び、実行し、失敗を繰り返しながら小さな成功を経験してゆける人々をバックアップしたいと思う。
幸い技術革新の波の中で、とりわけめざましく進化している高度情報化の時代ですから、最大限これらを駆使することにより遠隔地である距離のハンディを克服したいと思う。
離島においては新鮮な自然の素材が豊富にある訳ですから、それら一次産品を材料にしてどのような付加価値の高い食材に加工するか知恵を出し合いたい。
協会としても近いうちに、離島・地方をモチーフとした安心・安全で付加価値の高い商材を独自開発してゆきたいと思う。
ー地方創生と離島振興とは共同行動、協同補完は可能か?
「離島は国の縮図」と申し上げましたが、人口の減少については2010年に対し2050年対比では本土、地方においても、北海道34%減、東北36%減、四国35%減といったようにあと20~30年で大きく人口動態は変わります。東北においては43~47%減という想像を超える県も出てまいります。その中で一次産品の生産地、又、六次化の加工拠点としての離島と地方の立ち位置、役割を明確にしてゆくことは非常に大切だと思います。
限りある国土、限りある生産物を如何に有効に生産し、付加価値を付ける為の加工をし、エリア別・商品別に最適なバリューチェーンを創り上げること。
今後食材の生産・加工の工程において、自然環境に関する諸問題を始め、労働力、物流コスト他、今後起こりうる自然災害を考慮しても、長期的且つ大局的に離島と地方の取り組みを進めなければ、食料自給率を高めてゆくことは難しいのではないか。
~第五弾へつづく~
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