「協会設立にかける想い」~離島に産業を~ 理事長 千野和利
第三弾は、「離島に産業を」についてです。
ー確かな消費地やチャンネルがないと、生産提供しても空回りになりかねませんよね。
何が最重要課題なのですか?どんな手段が最優先課題なのですか?
私がシニアアドバイザーを要請された折にも、長崎の物産を全国の小売業に販売するよう依頼されました。
然しながら、短期的な視点で小売店舗の軒先を借りて物販するだけでは駄目だと思い、出来ることであれば365日持続的に商品が少しずつでも動く商いを目指したいという思いが強く、商材ごとにより相応しい販売方法があるとも考えました。
つまり商材に合った最適なバリューチェーンを創り上げることが肝要と考えます。大切な事はマーケットインの発想があるか否かが今後の課題ですね。
云わずもがなですが、最適なバリューチェーンを構築する為には、
付加価値の高い商品を創り上げる不断の努力と、様々な消費の業態のバリューチェーンをネットワーク化できるかだと思っています。
(補足)
業態のバリューチェーンの中には、スーパーマーケット、百貨店、生協、専門店等の小売業とレストラン、ファーストフード等の外食産業、諸施設の給食事業等に加え、海外への展開、EC活用等も含まれます。
ーこのような状況に対し、国や県、自治体、防衛庁等の支援や手助けはかなっているのでしょうか?
また、どのような点が不足しているのでしょうか?
国境でもある離島を守り、維持してゆく為に、国・県、各自治体、防衛庁等は様々な側面から制度を整備し、島民が安心・安全に生活する為の基盤づくりに尽力されている。
然しながら、生活する基盤の整備は出来ても、観光産業や食品産業といった利益を生み出す営利体を創るという事についてはなかなか難しい部分がある。
特に食品産業に関してはどんな商材がどんな場面でどんな人々に受け入れられるのか、といったことからの商品づくりというマーケットインの発想が出来る下地が乏しい。
インターネットを含め、高度な情報化社会の中で離島と都市との物理的な距離は厳然とあるようです。
つまり「様々なライフスタイルの食生活の場面で登場してくる食材のニーズを研究し、食材を生産してゆく。」その為の情報を意図的に収集することが大切。
~第四弾につづく~
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